幻の黒猫

2002年の日記もどき:8月

8.13.2002

[book][に]「クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言使い」西尾維新:講談社ノベルス

2002/08/13

京極夏彦の屁理屈と上遠野浩平のスピード感をブレンドした森博嗣?みたいな。

財閥令嬢により、絶海の孤島にある豪奢な館に招かれた天才たち。そこで《クビキリ》殺人事件が発生する。招待客のひとり、玖渚友(くなぎさ とも)の付き添いでこの島に来ていた「僕」は、否応なくこの事件に巻き込まれていく……。

あまりに目立つその装丁で以前から気にはなっていたのですが、プンプンと漂う地雷臭(ド派手なイラスト、メフィスト賞、清涼院流水推薦etc)に手に取ることをためらっていました。しかし、信頼する複数の読書系サイトで好意的に評価されているのをみて読んでみる気に。

読み始めて早々にメイドさん登場。……。主人公の友人の女の子登場。いきなり抱き着いてきて「じゅーでーんちゅう」。しかも口調がだよもん星人。……これはエロゲのノベライズですか?結局登場する人物全てが壊れ系でした。

しかし読み終えてみると意外とまともにミステリしてました。謎の掲示から解読、さらに最後のどんでん返しまで見事なもの。清涼院流水よりはるかに良かったです。電撃文庫あたりで出版されてもおかしくないなとは思いましたが、もとよりライトノベル読みなので楽しく読むことが出来ました。玖渚友萌え〜。

しかしそれにしても登場人物の属性を「天才」とぬけぬけと言ってのけるのは森博嗣の発明だったな、と改めて思った。同時に「天才」を「天才」として納得できる描写をするのは難しいことなんだなぁ、とも。この話の登場人物の半分以上が天才で、もはや一山幾らのインフレ状態なわけですが、それが単なるエキセントリックな人の集まりにしか見えない。後書きを読むとこれも意図的なものなのかな?とも思いますが。

ええっ!ノベルズじゃないの?

2002/08/13

ところでわたくし、今日までノベルスではなくノベルとばかり思っておりました。過去日記の索引を見ていただければ分かるように、全て間違っております。うっわ〜恥ずかしい。

試しに同じ間違いをしている人が何人いるかググルってみた。そしたら何時の間にか Google ってば自動で補正を掛けて「ノベルス」でもヒットしてくれるようになっている。ありがたい話だがこの場合はかえって余計なお世話というか。よその複数の検索サイトで調べてると「ノベルズ」な人も意外と多いようでホッとした。英語の表記の問題なのでどちらも間違いではないということだろうか。企業や出版社の公式サイトではノベルスで統一されているようなので、おとなしく今後はノベルスでいくことにしようと思う。

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