月刊少女漫画誌「君とぼく」(ソニーマガジンズ)が休刊ですって。まあしょうがないだろうねぇ。ここ半年ばかり本屋で売られているのを見たこと無かったもんな。今後は季刊に移行するとのこと。
俺も「EXIT」(藤田貴美)が単行本に落ちるのを待たずに雑誌も買うべきだったかと少し後悔。せっかく復活した「EXIT」が再び放浪の旅に出ることになったら悲しすぎる…。とはいえこの作品のためだけに雑誌を毎月買うのもねぇ。他の作家さん一人も知らないし。
「EXIT」は、現在進行中のものでは日本で唯一そして最強のバンド/ロック漫画である。他にごまんとあるロック漫画と称する作品は、結局のところ”バンドをやってる奴等の恋愛漫画”にすぎなかったりする。「TOY」と「3(スリー)」と、俺が知っているものではこれくらいかな。まともにロックとゆ〜音楽を書こうとしている漫画は。あ、今思い出したけど「BECK」(ハロルド作石)は今後期待出来そう。ちなみに小説では「グラスハート」(若木未生)が最強ね。
新刊じゃないし、今のところ絶版の作品。…をなぜ今こんな所に書くのかというと、近々朝日ソノラマから復刊されることが決まったらしいから。いやっほう!俺は信じていたぜ!絶版本さんいらっしゃ〜いのコーナーに書く予定だったが、それを聞いて、とりあえずここに書く。そして新刊として発売されたら、それもまた書くのだ。それほど好きな作品なのです。
この小説は第1回日本ファンタジーノベル大賞最終候補作。このときの大賞は酒見賢一さんの「後宮小説」。当時新潮社は、新潮文庫内にファンタジーノベルシリーズと冠した別レーベルまでつくって、大々的にこのコンテストを売り出そうとしていた。小野不由美さんや恩田陸さんなど今思えばそうそうたるメンツの作品がならんでいたのだが、どうなんだろう、売り上げがアレだったのかな?あっというまにこのレーベルは廃止、そこから出ていた作品も、大半が絶版になっていたのである。(恩田陸さんの「六番目の小夜子」もそう。この復刊もうれしかった)。「星虫」以降、岩本さんが新作を発表したという話も聞かないし、どうしたんだろうなぁ、と思っていたんだ。
内容は、宇宙飛行士を志す高校生の女の子が、宇宙から降って来て、かってにおでこに張り付いてしまった「虫」を育てていく、ブリーディングもの。そんで、最後この「虫」が、アレになるんだけど、あえて今は言いますまい。ファンタジーと見せかけて、実はSF。野尻抱介さんや笹本祐一さんに通じる、宇宙へのフロンティアスピリッツにあふれた良作なのだ。
結構評判がいいようなので、読んでみました。登場キャラがみんなへんだ。キスされて、初めてのキスは鉄棒の味でした。…なんだそれは。極めて斬新なのほほんSF。古橋さんって、こんな人だったのか…。(おそらく)今回はレギュラーメンバーの紹介みたいなもんだろうから、これら強烈な人たちが繰り広げるであろう今後の展開が楽しみである。
個人的には母サイコー!おれの頭もはたいてくれい!というところなので、次巻での登場機会の拡大を強く望みます>作者さま。
Vシリーズ第4弾。今回は例の一行が東京へ。そして、TV局で事件が発生!
どうもこれまで、Vシリーズにはのりきれなかった。(70年代少女漫画の空気が全体に漂っていて、それがどうも。以前の犀川アンド萌絵シリーズ全10巻がよかっただけになおさらだ。)だが今回初めて面白いと思ったので、ここに書くことにした。
なせ今回は楽しく読めたのだろう?といろいろと考えた結果、それはいつもより構成がシンプルだったからである、と結論づけた。準レギュラーの林刑事、その恋人と紅子さんとの三角関係や紅子さんの家の事情など、同時進行中のサイドストーリーが停止しており、すなおに事件の経過に専念することが出来た。
そしてここで正直に告白しておきましょう。新キャラ、保呂草の探偵仲間の稲沢さんにはまりました!通称幽霊。し、しかしこの人について語るのはネタばれに直結するので、詳しく話せないのが困ったところ。ううん。
まあいいや。話しちゃおう。以下ネタばれ。
初読のときはすっかりだまされました。実は女だったと気づいてからあわてて再読すると、すげぇいいですよ、彼女!前髪で目が隠れ、いつもスーツ姿で幽霊のように地味な存在。でも頭は切れるし、いざとなったら度胸もある。保呂坂と初対面のとき、それにもかかわらず同じホテルの部屋で1週間平気ですごしたりして。東京在住なので、那古野に話が戻ったらもうこの人登場しないのかな?もったいなさすぎるぜ!
全100巻でギネスブックに挑戦!!なファンタジー小説を書かれている方が、最新刊の後書きで「どうも100巻では終わりそうにない」と誇らしげに述べられていた。「終わらない」じゃなくて、「もはや終わらせる能力が無い」の間違いでは?長く続けばいいってもんじゃないだろうにねぇ。
しかし、「なにかに書かされている」と主張するタイプの小説家ってのは、なぜああだらだらと長い小説を書きたがるのだろうか?上記の人や言霊使いの人、ああ宇宙の皇子な人もいたな。
江戸時代が舞台の連作長編。主人公ののんべんだらりとした性格やその他脇キャラがみな魅力的で、普通に時代小説としても楽しめる。さらに、ひとつひとつはささいに見える事件が、話が進につれそのうらに隠された陰謀があることが分かってくる。これぞまさしく本格ミステリー。そして、さすが宮部みゆき。